高気密 ・ 高断熱


〜高気密・高断熱 目次〜
・「高気密・高断熱」
内部結露
住宅の生活工夫と注意点


高気密*高断熱

高気密・高断熱住宅が人気を呼んでいます。
では、高気密・高断熱とは一体どのような住宅なのでしょうか?


気密」とは、住宅内に隙間風が入ってこないようにすることです。
断熱」とは、住宅の外部と接する部分(外壁、屋根、窓など)から、冬なら暖かさを逃さないように、夏なら暑さが入らないようにすることです。

具体的には、高気密・高断熱住宅とは、
気密性を高めるために、微細な隙間も埋める。
断熱性を高めるために、断熱性能が高い断熱材を使用する。
               窓には複層ガラス入りサッシなどを使用する。

などの措置が施された、住宅です。
そして、下記のような特徴があります。

高気密・高断熱住宅の特徴

●省エネルギ−
●ヒ−トショック(が起きにくい
●結露やコ−ルドドラフト()が起きにくい
●カビやダニが発生しにくい
●花粉、じん埃が侵入しにくい

●防音効果が高い

高気密・高断熱住宅とは、
住む人へのやさしさに満ちた住宅なのです。

ヒートショック: 急激な温度変化が体に及ぼす影響のこと。
血圧が急変動したり脈拍が早くなったりし深刻な事故につながるケースがある。
コールドドラフト: 冬期に室内に低温が流れ込むか、またはガラスなどの冷壁面で冷やされた
冷風が下降する現象。

高気密・高断熱住宅の4要素

高気密・高断熱住宅には、
●高気密
●高断熱
●冷暖房
●計画換気
       の4要素が必要不可欠となります。
一つでも欠けてしまうと最良の効果を期待できません。
では、高気密・高断熱住宅における、冷暖房と計画換気の役割とは?

冷暖房
高気密・高断熱住宅は、家をまるごと断熱材でくるみ、家全体を一つの部屋=全室同じ室温と考えます。
全室同じ室温に保つことにより、家と人の健康が保てるのです。
住宅内の温度差がなくなることにより、脳卒中や心臓病の危険から身を守れます。
結露がなくなります。(結露は、温度差によって生じます。)

計画換気
住宅に隙間が少ないので、隙間風による自然換気ができないため、計画的な換気が必要となります。
・汚れた空気や不必要な湿気を屋外に排出し、新鮮な空気を室内に取り入れるという、規則的な換気が行えます。

冷暖房も換気設備も取り入れたら、電気代を気にされる方もいると思いますが、
高気密なので、隙間が多く気密性が低い住宅よりも、低燃費で全室空調と換気が可能です

高気密・高断熱住宅の落とし穴〜シックハウス病〜

このように利点の多い高気密・高断熱住宅ですが、その使い方には思わぬ落とし穴があります。
高気密住宅は、自然の換気量が少なく隙間がないため、室内から放出される有害物質(例;ホルムアルデヒドなど)が放散されにくく健康に害を与えるといわれているのです。そしてそれは、シックハウス病の原因の一つとも言われています。
有害物質は、住宅に使用される合板や内装材、内部建具、そして家具からも多く放散されています。

シックハウス病を予防するには、計画的な換気でいつも室内の空気をきれいに保つことが必要となります。
そしてなによりも、地球にも人にもやさしい
自然素材を用いて住宅を造ることが重要となります。


内装材や内部建具には、自然素材や、有害物質を使用しない健康的な塗料や接着剤を使用しています。
自然素材を用いて、オーダーメイドの家具も一つ一つ手作りしています。
規則的な換気システムを取り入れていますので、室内の空気はいつもきれいで新鮮です。



高気密・高断熱住宅の落とし穴・その2〜内部結露〜

高気密・高断熱住宅は、先にも述べたように「省エネルギー」「室内温湿度などの快適性向上」などの効果を期待できますが、その反面、その特徴や性質をよく理解した上で施工しないと、内部結露発生の原因になり、建物の耐久性に大きな影響を与えます。
高気密・高断熱住宅が内部結露発生の原因にならないように、当社では高気密・高断熱住宅にあった断熱材とその施工方法を取り入れています。

高気密・高断熱がもたらす結露ついては、
「内部結露とは」


内断熱と外断熱の特徴と違い

高気密・高断熱住宅における断熱工法は、内断熱工法と外断熱工法の二つに分かれます。
内断熱とは、木造の場合、壁体内に断熱材を充填する工法で、外断熱とは、断熱材を壁体の外側に施工する工法です。

内断熱 ・繊維系の断熱材(グラスウール、ロックウール)を使用する場合、コストを安く出来る。

繊維系の断熱材(グラスウール、ロックウール)を使用する場合、
 吸湿性・透湿性があるため、壁体内に屋内からの湿気が流れ込まないように、
 正しい施工を行わなければ、結露発生の原因になる。

・硬質ウレタン使用する場合
 吸湿性・透湿性が少ないため、断熱性能の低下、内部結露の発生を防ぐことが出来る。

繊維系の断熱材(グラスウール、ロックウール)を使用する場合、
 柱やコンセント部分などがあるため、断熱材を連続的に施工することができず、
 継ぎ目や隙間が生じやすいため、気密施工が難しい。
・硬質ウレタン使用する場合
 
スプレー方式でびっしり吹き付けるので、継ぎ目や隙間が生じにくい。
外断熱 ・発泡プラスチック系の断熱材を使用。コストが内断熱よりも、一割程高くなる。

押出法ポリスチレンフォームを使用する場合、
 水にも強く、耐吸湿性があるため、断熱層と防湿層を兼ねることができる。

・断熱材の厚みだけ、内断熱よりも外壁が厚くなるため、狭い土地には向かない。

・断熱材の不連続部分が少なくなり、熱的な欠損個所が少なく、
 夏の冷房時にも冬の暖房時にも、壁内結露を発生させにくい。


建築材料の熱容量からみた、内断熱と外断熱

熱容量とは

建築材料は、外気温、日射などの自然条件や室内で発生された熱により蓄熱され、室温に大きな影響を与えます。
これには、建築材料の熱容量が大きく関わっています。
同じ質量の物体に等しい熱量を与えても、物体によって上昇温度は異なりますが、これは物体の比熱の違いによります。
比熱とは、ある物体1sの温度を1℃上昇させるのに必要な熱量のことをいいます。
比熱の定義からわかるように、その物体全体の温度を1℃高めるには、その物体の量(質量)が関係します。
つまり、物体の温度を1℃高めるには、質量〔kg/m3〕×比熱〔kcal/kg・℃〕の熱量が必要で、この熱量をその物体の熱容量といいます。

熱容量大の建築材料(コンクリート)における、内断熱と外断熱

コンクリート
質量 2200kg/m3
比熱 0.21kcal/kg・℃

熱容量
質量〔kg/m3〕×比熱〔kcal/kg・℃〕より

コンクリートの熱容量=2200kg/m3X0.21kcal/kg・℃
             =
462kcal/℃

上表で分かるように、コンクリートの比熱は、あまり大きくありません。
しかし、1m3あたりの質量がかなり大きいため、熱容量は大きくなるのです。

熱容量の大きい物体の温度を上げるには多くの熱量が必要であり、また冷えるときには、それだけ多くの熱を放散することになります。このため熱容量の大きい物体は、熱しにくく、冷めにくいことが分かります。つまり、蓄熱性が高いといえるのです。

熱容量の大きい建築材料(例;コンクリート)で建築物を構築する場合、内断熱と外断熱では、外断熱の方が有利な点が多いようです。
暖房する場合、外断熱では、室内で発生された熱がコンクリートに蓄熱され奪われてしまうので、室温の上昇は遅くなりますが、暖房を停止した後も部屋は冷めにくく、長時間部屋を使用するには、効果が持続しやすいという利点があります。しかも、壁体内(コンクリート)の温度も上昇するので、内部結露に対しても内断熱よりも有効です。逆に内断熱では、すぐに室温は上昇しますが、暖房を停止すると、急に下降してしまいます。


熱容量小の建築材料(木材)における、内断熱と外断熱

木材(合板)
質量 551kg/m3
比熱 0.5kcal/kg・℃

熱容量
質量〔kg/m3〕×比熱〔kcal/kg・℃〕より

木材(合板)の熱容量=551kg/m3X0.5kcal/kg・℃
         =
275.5kcal/℃

上表で分かるように、木材(合板)の比熱は、コンクリートの2.5倍の大きさがあります。
しかし、1m3あたりの質量がコンクリートの約1/4しかないため、熱容量は小さくなるのです。

熱容量の小さい物体の温度を上げるにはそれほど多くの熱量が必要ではなく、また冷えるときにも、少量の熱を放散するのみとなります。よって、熱容量の小さい物体は、熱しやすく、冷めやすいことが分かります。つまり、蓄熱性は低いといえます。

熱容量の小さい建築材料(例;木材)で建築物を構築する場合、内断熱と外断熱との差は小さいようです。
熱容量の小さい物体は、大きい物体のように、物体内に熱を蓄熱して、それを有効活用するほど、蓄熱効果がありません。
ですから、断熱材の位置はそれほど問題ではなく、それよりも室温を室外に逃がさないために用いる断熱材の性能やその施工方法が重要となります。

つまり、木造住宅の場合、内断熱でも、断熱材の材料の選定と施工方法をきちんとしていれば、十分断熱性能を発揮することができるのです。



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